その日、空は青く、陽は輝き、そして私たちの生活が変わりました。私たちの息子に初めての車いすが届いたのです。それは明るい黄色の車いすでした。私は心からの感謝とともにその日のことは一生忘れないでしょう。
数年後、ジョニー エレクソン タダ さんが、車いすに乗って、世界巡回の旅で日本に来られ、アジアの子供たちのために車いすがどれほど必要とされているかについて語ってくれました。私はそれを聞いて、日本にいる私たちには4年ごとに、成長する息子の体に合う新しい車いすが与えられるのに、そんな恩恵の受けられない国々で生活する家族がいるのだ、と気づかされました。 キリストに従うものとして、私は自分にできることをしたいと思いました。
私は友人のえり子さんと一緒に、どうやったら、使われていない車いすを集めて必要な方のところに届けることができるだろうと考え始めました。今日、沢山の人々が一緒に車いすを集め、整備し、磨き作業に精を出している姿を見て感無量です。旅行者やビジネスマンたちはアジアの各国に車いすを届ける手伝いをしてくれています。私たち「希望の車いす」は、与えられた資金や人々の時間、力、才能などいろいろな資源を大切に用いて、質の高い仕事を続けようと努力し続けています。けれども、一番大切にしていることは、人々の生活が変えられていく、ということです。
最初のころ車いすを届けた人に、タイとミャンマーの国境付近に住むロト君がいす。若者は皆そうですが、ロト君も仕事で稼ぎたいと思っていました。地元のカヌー工場で細々と働いていましたが、車いすのおかげでより多くの仕事ができるようになり稼ぎが増えたそうです。数年後再会した時、ロト君は「愛車」を愛おしそうにさすりながら、「この車いすは僕の親友なんだ」と言っていました。
山形の田舎町で何年も前に始まったことが、今日の人々を変え続けています。車いすとともに「希望」が届けられています。
アジア諸国を中心に車いすを届けています
これまでアジア諸国への海外旅行者に各国の空港まで運んでいただき、現地パートナーに届けていただきました。2009年以降は、企業の協力を得て、毎年1~2回、コンテナで一度に125台程をまとめて輸送しています。
皆さまのおかげで2024年3月1日の時点で
3298台 をお届けしました
皆さまのおかげで 2024年3月1日の時点で3298台をお届けしました
国別 |
贈呈台数/台 |
タイ |
1228 |
フィリピン |
683 |
カンボジア |
308 |
ベトナム |
212 |
モンゴル |
186 |
ミャンマー |
289 |
ウズベキスタン |
27 |
マレーシア |
14 |
中国 |
13 |
インドネシア |
3 |
ナイジェリア |
1 |
ジンバブエ |
1 |
ガーナ |
20 |
韓国 |
1 |
ブータン |
5 |
ウクライナ |
302 |
東ティモール |
5 |