2015年11月6日に12名でアンコール遺跡のあるシェムリアップ市外に、カンボジア・ ミニストリー・フォー・クライスト(CMC)を訪ね、持参した車いす10台を寄贈しました。 CMC はクメール・ルージュの恐怖支配時代の傷跡に立ち向かい、美しいカンボジアを復活させ るため、食糧や教育の提供、家畜の飼育援助、井戸掘り、車いすの寄贈など行っています。責任 者の Manickam 兄弟は父と4人の兄弟を殺戮現場で亡くしましたが、熱意と謙遜さと優しさを 失わず活動を続けています。
CMC での寄贈式で会ったチャン・ロウム青年は、小児麻痺のため学校に行けなかった苦痛と 差別を思い出し、涙を抑るため話が途切れがちでしたが、今はとても前向きな勉強家で流暢な英 語も話し、車いすに大喜びしていました。将来は牧師になりたいそうです。
4歳の時の高熱の後遺症で心身に障害をもつ少年は、母親の膝に抱かれて、並べられた10台 の中から明るい紫色のクッションの車いすを選びました。座らせてもらって妹が車いすを押して いる様子に、多くの人が涙しました。
30年前に兵士に水を差し出そうとして地雷を踏んだ婦人は娘さんも亡くしたそうです。魚取 りに出かけて地雷で片足を失った男性も来られました。お二人とも松葉杖で暮らしてきましたが、 年を取って腕が痛くて苦労していたので、初めてもらった車いすをとても喜んでくれました。こ うした方々と直接触れ合うことができて、本当によかったです。
日本のボランティア、支援者の皆様の働きが海外のパートナーと繋がって、困難の中にある 方々とその家族の人生に希望を生み出しています。